文部科学省は2015年度から「知(地)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」をスタートしました。「大学が地方公共団体や企業などと協働して、学生にとって魅力ある就職先の創出をするとともに、その地域が求める人材を養成するために必要な教育カリキュラムの改革を断行する大学の取り組みを支援することで、地方創生の中心となる“ひと”の地方への集積を目的」として位置付けられているものです。
この補助事業を利用して、今後はさらに、大学と地元企業との連携の充実が各地で予想されます。企業と接続しながらフィールドワークを通じて地域の課題を学ぶカリキュラムや、長期実践型のインターンシップの強化充実などの取り組みも始まっています。
さまざまな働き方を知ったうえで選ぶべき
こうした大学の支援や、地元企業の熱心な採用の背景にある思いは、実は共通しているのではないかと思っています。学生の皆さんには、地方にも企業があり、働く場があること、地方で暮らすという働き方もあることを知ったうえで、自分にとってよりよい働く場を選択してほしいという思いです。
私自身の経験で言えば、転勤で北海道に行ったことで、地域密着で圧倒的な強さをもつコンビニの店舗づくり、物流の仕組みづくりのレベルの高さを目の当たりにしました。食品メーカーの開発力やマーケティング力も身近に触れてわかったことです。行ってみることで地域を知り、やってみたいテーマがみつかり、自分に任される領域が広がることで、貢献や成長を実感できるという機会も得られました。
今、学生の皆さんにとって、インターンシップや見学会、先輩との座談会など、企業を知る機会は格段に増えています。行って参加してみること、自分の目で見ることで、内省するだけでは気づけなかった発見があったり、考え方や見方に幅が生まれたりします。よく知り、納得したうえでの選択は、仕事への意欲やその後の定着にもつながります。せっかくの機会を利用して就活をしてほしいと思います。
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