一方、がん保険に関してはどうでしょうか。私は、そもそも「がんにかかる確率」を過大に見ている人が多いように感じます。「2人に1人ががんにかかる時代、がんは他人事ではありません」といった文言が頻繁に出てくる広告や、現役世代の著名人が思いがけずがんにかかった体験を語るCM等の影響が大きいのかもしれません。
表は、がん情報サービス(国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策情報センター)というサイトの「最新がん統計」にある「現在年齢別 がん罹患リスク」から抜粋したものです。
現役世代では意外と罹患率が低い?
たとえば30歳男性の場合、10年後までにがんにかかる確率は0.6%ですが、30年後の60歳までには8%になり、一生涯では63%に達することがわかります。
保険相談にいらしたお客様に、この表の基になっているデータを確認してもらうと「現役世代では想像していたより罹患率が低い」と感じられることが多く、「意外だ」と言う人も少なくありません。
私は、同サイトにアクセスするたびに、「がんは老化現象のひとつ、当然、個人差はありますが、基本的に老後の病気なのです」という保険会社の指定医を務めている人の言葉を思い出します。
そして、現役世代の罹患率が想像より低いことから「実際にがん保険はどれくらい加入者の役に立っているだろうか」と思います。
すでにがんで療養中の人などは、がん保険に加入することはできないことから、加入者が保険から給付を受ける確率は、先の表よりも低くなるはずです。
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