クボタ株主総会、アジア展開の加速を強調 業績は順調推移、決議事項はあっさり可決

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農業機械や鋳鉄管で国内トップのクボタが6月21日、大阪市内の本社で第123回定時株主総会を開催した。

朝からそぼ降る雨も災いし、会場に足を運んだ株主数は前年より70人弱少ない506人(前年の株主総会出席者は571人)。農業経営者とみられる出席者も目立った。総会前日までに郵送およびインターネットで議決権を行使した1万1370人と合わせ、議決権は104万5456個だった(総議決件数は125万2895個)。

前期のM&Aに加え円高修正が寄与、今期4割増益

クボタの前2013年3月期の業績は、農機、建機、エンジン、水・環境とすべての事業が上向き、会社側が期初段階で示していた減益見通しから一転、増益に転じたこともあり、配当は12年3月期実績の15円に対して、17円へ増配することが報告された。

同時に、議長を務めた益本康男会長兼社長は、今2014年3月期の業績見通しについて説明した。今期は前期に買収した畑作向けインプルメント(トラクター装着用作業機器)が寄与するうえ、引き続き機械事業が牽引。増収効果に、円高修正の効果も加わり、営業利益は前期比41%増の1600億円になる見通しだと語った。

益本会長兼社長は、「今後の重要課題は、食糧、水、環境分野で大幅に事業を拡大していくことであり、そのためにも大型畑作市場への本格展開、アジアでの水・環境の事業展開スピード向上を図る」と強調。また、地域ごとのマーケティング、製品開発体制の整備、現地ニーズをより積極的に吸い上げ製品開発に生かすなど、グローバル経営をより推進することを表明した。

農機を売るだけでなく、営農方法の提案等にも意欲

一方、国内の農業分野については、「これまで農機を売ってきただけだが、これからは農家の効率化や新しい営農方法の提案など、包括的に農業に貢献できるビジネスを展開したい」(益本会長兼社長)と説明した。

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