給料の上がらない人は評価の本質を知らない 嘆く前に正しい努力の方向性を探ろう
「うちみたいな会社に評価基準なんかないよ」
そう投げやりになっている人はいませんか。確かに、大手と異なり、中小企業では「人事評価制度」がない会社も少なくありません。特に社長の目が行き届く規模であれば、まったく不透明な評価が行われているかもしれません。
とはいえ、評価制度とは社長の頭の中の評価を書面に書きおろしたものなので、中小企業であっても社長の頭の中には存在するということです。「そんなんじゃ努力のしようが無い」と嘆く前に“社長の頭の中にある評価基準”の確認をしてみましょう。それには、端的に「社長はどんな社員を望んでいますか?」と聞いてみたらいいと思います。
そうすれば、きっと熱く、そして嬉しそうに答えてくれるでしょう。また、少し意見が言えるような環境であれば、「社長、それは社員みんながわかるようにしたほうがきっとモチベーションが上がります」と助言してみてはいかがでしょうか。
ここは見逃すな
評価基準以外にも、ぜひチェックをしていただきたいのが給与の“支給基準”です。「いったいどうしたらその手当は支払われるのか」ということが書かれています。たとえば「住宅手当は世帯主である社員に対し、申請があった月の翌月から支給する」と規定してある場合、ウッカリ申請をし忘れていると、その申請を忘れた月分だけ損することになります。その他、通勤手当のうちバスを利用する場合は「3キロ以上」など距離が決まっていると、定期券を購入したはいいが、バス代が支給されなかったなんてこともあるのです。
給与に限らず、就業規則には非常に重要な会社のルールが記載されています。年次有給休暇のルールや研修、福利厚生等も就業規則には定められています。「無知はコスト」とならぬよう、しっかりと確認しておきましょう。
ちなみに、相談をしてくれたA君には「君の会社ではどういう人材を出世させたいかは、就業規則に書いてあると思うよ」と伝えました。すると、後日、A君から「社内イントラにありました。わかりづらい所も社長に聞いてみたら丁寧に説明してもらいました。最後に『期待しているよ』とまで言っていただけました」と感激した様子で報告してくれました。
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