LINEモバイル、「異色社長」の手腕はいかに? 新事業を率いるキーパーソンを直撃

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LINEモバイルは、独自路線でのサービス展開に力を入れている(撮影:大澤誠)

「LINEモバイルの魅力はユーザー目線でのサービスの構築・改善だ」と嘉戸社長は胸を張る。たとえば、1カ月分のデータ通信量が契約の上限を超えた場合、通信速度が極端に遅くなり、事実上使えないに等しい状態になる。だが、ユーザー目線からすれば、そうした場合、LINEやツイッター、フェイスブックなどのSNSが使えないのが最大の痛手だ。

そこでLINEモバイルは、SNSの使い放題にこだわった。11月1日にはインスタグラムも使い放題の対象にすると発表している。

モバイル事業は、「すぐにはやめない」

サービス開始後1カ月の契約数や解約率は明かしていないが、「ユーザー満足度は驚くほど高い。それは解約率の低さに表れている。SNSの書き込みなどでネガティブ意見とポジティブ意見のバランスも見ているが、それを見ても満足度が高い」(嘉戸社長)。出足は上々のようだ。

LINEは新規事業への参入を積極的にしてきた会社だが、撤退の決断も早い会社でもある。このため「LINEモバイルもすぐ止めるのではないか」と推測する向きもある。

これに対し、嘉戸社長は「LINEの中では、実験的に始めてすぐやめていい事業と、やめていけない事業とを明確に切り分けている。そしてLINEモバイルはやめてはいけない事業だ。インフラ提供会社として真剣に取り組んでいる」と真顔で話す。

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