「ガリ勉」のどこがいいのだろうか?
さて、前回(「求む、ガリ勉!」アメリカの大学のやり方―トップスクールが実践する極めて合理的な選抜の方法〈前編〉)は、アメリカの経済学部大学院入試において、意外なくらい筆記試験が重視されていないということ、一方で彼らがいわゆる「ガリ勉」学生を採りたがっているということをお伝えした。
選考に必要な書類は下記のとおりだ。
1:大学の成績表
2:GREという全国共通試験の結果
3:英語試験TOEFLのスコア(外国人の場合)
4:推薦状
5:志望理由を述べたエッセイ(多くの大学で)
後編では、この大学院入試で行われているのがいったいどういうことなのか、お話ししていきたいと思う。まずは、「ガリ勉」について、もう少し補足しよう。
まず、現代の経済学を研究するにあたっては、何をおいても一定の数学力がなくては話にならない。そこでポリシーとなるのが以下の3点だ。
①最初にGREの数学の点を見て、(ほぼ)満点でなければ足切りにする
②大学でいくつ数学の授業を取っているか、その授業でちゃんとA(優)を取っているか見る(特に基礎的科目である実解析と線形代数の成績を見よ)
③そのうえで、推薦状に良いことが書いてあるかどうか見よ
①と②を見る限り、選考は超機械的だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら