日常と非日常のギャップが涙を生む
京都吉兆といえば、日本を代表する名門料亭。2009年にはミシュランから栄えある三ツ星が与えられました。栄光を極めるこの料亭、しかし一時は債務超過に陥るほど落ちぶれたことがあったのです。
この名門料亭をどん底からはい上がらせたのが、ほかでもない「非日常感」です。
老舗料亭の再建をするにあたって、社長の徳岡邦夫さんは、お客さまを「感動で泣かせる」という大胆な目標を立てます。そこで徳岡さんは、人が感動して泣く仕組みを調べるため、京都大学の先生に教えを請います。結果、得た答えは、「日常と非日常のギャップが涙を生む」というもの。
人は日常生活の中で、いろいろなストレスにさらされている。このストレスをため込むままでは生きる意欲が衰える一方。そこで防衛本能として非日常を求める。そして、非日常を経験することで脳内物質が分泌され、日頃のストレスを洗い流すように涙が流れるのだそうです。
こうして、「非日常感」を提供することで、名門料亭は見事なまでの復活を果たしたのです。
非日常感がどれほど、人を感動させ、心を揺り動かすのかご理解いただけたでしょうか。もし、「来週の土曜に特別なデートがあるんだけど、何をすればいいのだろう」と悩まれときは、ぜひ、この「非日常感」を思い出してみてください。
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