ユニクロ、2017年8月期は営業最高益を記録 海外ユニクロやジーユーなどが大きく貢献

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 10月13日、ファーストリテイリング は、2017年8月期(IFRS:国際会計基準)は営業増益に転じるとの見通しを発表した。写真は都内で2014年7月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 13日 ロイター] - ファーストリテイリング <9983.T>は13日、2017年8月期(IFRS:国際会計基準)の決算が営業増益に転じるとの見通しを発表した。連結営業利益は前年比37.5%増の1750億円で過去最高の更新を見込む。

北米の赤字幅縮小などで海外ユニクロの大幅増益を見込むほか、ジーユーを含むグローバルブランド事業やEコマース(電子商取引)での拡大を図る。

トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト19人の営業利益予測の平均値は1741億円。

連結売上収益は同3.6%増の1兆8500億円を計画している。国内ユニクロの既存店+EC(Eコマース)は2.0%増を見込んでいる。既存店売上高は横ばいながら、ECは約4割増を計画している。スタートとなる9月は、既存店+EC売上高が3.4%減だった。

17年8月期の海外ユニクロ新規出店は166店舗、国内は30店舗、ジーユーは40店舗。

一方、16年8月期の営業利益は前年比22.6%減の1272億円で5年ぶりの営業減益となった。暖冬の影響や値上げによる客離れが前半の落ち込みを招いた。

16年8月期の国内ユニクロの既存店売上高は0.9%増となり、4期連続のプラス。客数は同4.6%減、客単価は同5.8%増だった。年度途中に価格戦略を見直したことで、下期(3―8月期)の既存店売上高は4.9%増と回復基調となった。

<ジーユーを第2の柱へ>

ファーストリテは、ジーユーをユニクロに次ぐグループの第2の柱と位置付けた。ジーユーは2006年に1号店をオープン。990円ジーンズがヒット商品となり、低価格のファッションブランドとしての認知を得た。14年8月期には売上高が1000億円を突破、16年8月期には1878億円(前年比32.7%増)と大きく伸長した。ジーユーの柚木治社長は「これから10年でブランドと会社をすべて作り替え、1兆円企業になる」との目標を掲げた。

9月末の店舗数は国内341店、海外11店の計352店舗。今後、海外での出店エリアを拡大し、3年後に海外店舗は約50店舗、売上高構成比率を10%に高める方針。

また、柳井正会長兼社長は「今、我々の最大の目標は新しい産業を作ること。情報を商品化する情報産業小売業になる」と述べた。その拠点となるのは、東京江東区・有明の次世代物流センター。柳井社長は「順調に進んでいる。来年春にはかなりのものができている」と述べた。札幌や仙台、名古屋、大阪、神戸など国内10カ所に物流センターを稼働させたほか、中国や欧州、北米でも稼働を計画しているという。

2020年度の売上高目標は、これまでの5兆円から3兆円に引き下げた。柳井社長は「世界NO1になるためには5兆円の売上高が必要と思った。目安として20年度と言ったが、今の現実的な売上高を考えると3兆円が妥当」と説明。そのうえで「ただし、あくまでも5兆円を達成するために会社を変えていく」と述べ、近い将来に5兆円の売り上げ規模を目指す方針を示した。

*会見内容を加えました。

 

(清水律子)

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