マルちゃん正麺に学ぶ、子どもの”導き方” SWOT分析で教育を分析しよう

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先述したように、SWOT分析では、最初にOT(外部環境の変化から得られる機会と脅威)を明らかにする。そのうえで、SW(自分の強みと弱み)を考える。なぜなら、強み弱みとは自分で決めるものではなく、外部環境により定義されるものだからだ。そして、OT分析をする際にも、いきなり機会や脅威を導き出すのではなく、まず「変化」を見る。何かが変わることで機会や脅威も変わるわけで、大切なのは「変化」を見ることだ。では、外部環境にはどのような変化があるのか?

ガンバリズムは時代遅れ?

・多くの産業が市場成長期から市場成熟期、市場衰退期に入り、企業の成長モデルを描くことが難しくなってきた

・家計全体でみると世帯当たり年収は、この15年以上、減少傾向にあり、ピーク時(1996年)より20%近く低い550万円程度である

・年間所得2000万円以上の層は1990年から2005年で2倍以上に増えている

・国際競争力(IMD)は、1990年代初頭は世界で1位だったが、2012年は27位。この20年間下落し続けている

・長らく自動車産業とエレクトロニクス産業が日本の基幹産業となってきたが、エレクトロニクス産業は著しく衰退しており、自動車産業も競争力が低下してきている

ざっと、このような変化を挙げてみて、以下分析を加えていこう。

・多くの産業が市場成長期から市場成熟期、市場衰退期に入り、企業の成長モデルを描くことが難しくなってきた

市場成長期というのはすばらしい時期である。なぜなら、多くの企業が一緒に成長できるからだ。市場が成長しているので他社のシェアを奪取することを考えなくても、ホワイトスペースを確保すれば、自社は成長できる。だから、脳みそを使って他社のシェアを奪取する方法を考えるよりも、ガンバリズムでホワイトスペースを確保する力を要求される。その結果、入試問題でも、膨大な計算を正確にこなす力、さまつな歴史事項までも暗記する力、要はガンバリズムがあるかどうかが重要視されていた。

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