「SCOOP!」監督は雑誌の仕事をどう見たか 「すぐに雑誌がなくなることはない」

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仕事に対してネガティブな気持ちがあると朝は起きられないかもしれないですね。ひとりで進めないといけない脚本の作業や調べ物をすることが一番辛くて、それをやっている期間は朝も起きづらい。一方、撮影現場は役者もいるし、スタッフもいるし、楽しいことしかないので早く行きたいな、という感じになります。

目の前の仕事を100%以上でやる

無精ひげにパーマヘア、アロハシャツ、革ジャンといういままでにない福山雅治を作品では見ることができる©2016映画「SCOOP!」製作委員会

――監督は仕事のペース配分が出来て、締め切りを守れるタイプなのでしょうか。

まったくできません。計画通りにできたためしがないですね。言い訳に聞こえるかもしれませんが、つまらないものだったらいくらでも書ける。別にさぼっているわけではなく、常に考えていて、作品のことを考える期間がないとちゃんと実らない。そこはスケジュール通りサクサクやってはいけないと思う。寝かす作業というのも必要だと思います。

作品にもよるけど、脚本作業は山登り的なものがあって、どうやって登るかとか、どの登山口から入るのがいいかと、山の周りをうろうろしている期間がある。とりあえず登ってルートが決めていくパターンもあって一概にはいえないですが、ひとついえるのはスムーズにはいかない。サクサク進んでいくものはやっぱりつまらないですからね。

締め切りを守っていない分、逆にプレッシャーがかかります。締め切り通りに出すつまらない作品と、締め切りは過ぎるけど面白い作品、どっちがいいかという話です。一番は締め切り通りに出来て面白い作品になるのがいいのですが、なかなかそうはいかないです(笑)

――映画にでてくる人たちのように仕事は情熱を傾けた方がいい?

どうでしょう。人それぞれでしょうし。なぜ生まれてきたのかということを考えたとき、仕事をするためなのではと思います。文句ばっかりいっていても仕方がない。面倒臭いことや、嫌なことがある中、世の中を良くしていくためには自分の目の前にある仕事を100%以上でやっていくしかないのではないかと思います。「仕事をして死んでいけ」という感じです。

――ビジネスパーソンに向けてメッセージがあればぜひ。

「働け」です。

宇都宮 徹 東洋経済 記者

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うつのみや とおる / Toru Utsunomiya

週刊東洋経済編集長補佐。1974年生まれ。1996年専修大学経済学部卒業。『会社四季報未上場版』編集部、決算短信の担当を経て『週刊東洋経済』編集部に。連載の編集担当から大学、マクロ経済、年末年始合併号(大予測号)などの特集を担当。記者としても農薬・肥料、鉄道、工作機械、人材業界などを担当する。会社四季報プロ500副編集長、就職四季報プラスワン編集長、週刊東洋経済副編集長などを経て、2023年4月から現職。

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