SMAPの世界観を崩したジャニーズへの失望

優れた表現への尊敬があっただけに

SMAPがジャニーズ事務所にいなかったら、これだけ有名になれていたのでしょうか?
前回に引き続き、『SMAPは終わらない』(垣内出版)の著者であり、気鋭の評論家として注目を集める矢野利裕氏との対談をお届けする。
今回はSMAP解散における批判が集まっているジャニーズ事務所についても、徹底的に議論してみた。

 

前編:「SMAP解散」に見えた芸能人という名の労働者

あの人がくれたもの

この連載の記事一覧はこちら

常見 陽平(以下、常見):もしSMAPの5人がジャニーズ事務所にいなかったら、これだけ有名になれていたのでしょうか。

矢野 利裕(以下、矢野):難しいですね。SMAPが唯一無二なのは、アイドルの中では自由だけれど、やっぱりアイドルであるという両義性があるからです。その両義性は、ジャニーズアイドルをやることで、保たれていたところもある。もしかしたら、木村(拓哉)君は俳優だけやり、中居(正広)君は歌わずにバックダンサー……好きなこと・得意なことだけをやっていたら、そんな形になっていたかもしれません。

ですがSMAPが人気を得るためには、いつもバラバラな5人がステージの上で一緒に踊ったり歌ったりすることが大事だった。アイドル性がないと、SMAPの強度も発揮されないのです。それを舞台に上げ続けたのは、ジャニーズの歴史があるから。彼らが売れたのは、歌や踊りが上手いから、あるいは、親しみやすいから、という単純な話ではないでしょう。

次ページジャニーズだからこそのSMAP
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 最新の週刊東洋経済
  • ブックス・レビュー
  • 就職四季報プラスワン
  • 映画界のキーパーソンに直撃
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
大手から専業まで大混戦<br>中古マンション販売の隘路

新築価格が高止まりし、参入業者が急増する中古マンションの「買い取り再販」。デベロッパー自ら物件を取得し、リノベーションを施して販売する手法だ。価格上昇や売れ残り増加など懸念材料も出現、手放しでは喜べない活況の裏側を描く。