「補助剤」と戦い続けた卓球・水谷選手の覚悟 ラケットの補助剤不正使用問題を検証する

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例えば、ロンドン五輪でシャララ会長から不正行為を認識しているコメントを引き出したテレビ局がその後のITTFの動向を追わなかったように、筆者自身も水谷の覚悟に甘え、補助剤問題をタブー視したままの卓球界の空気をいつのまにか容認してしまっていた。

個人的な猛省を踏まえて考えたとき、報道に求められることの一つは、その継続性である。

これからオリンピック開催までの4年間、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が中心になって、国際オリンピック委員会(IOC)をはじめ、各国際競技連盟(IF)と綿密な連携をとることになる。言うまでもなく、組織委員会と日本卓球協会がイニシアチブをとって、ITTFに補助剤問題の解決を強く迫るチャンスである。

私たちメディアの役割とは?

これから始まるさまざまな動きのなかで、補助剤問題がどのような形で推移するのか。その一つひとつの局面をさまざまな視点から注視し、当事者たちの意識が変わるまで継続して社会にその情報を報じ続けることが、私たちメディアの役割ではないか。

リオから帰国した水谷に補助剤問題について改めて問うと、4年前とはまったく違う答えが返ってきた。

「現状をとにかく変えてほしい。補助剤使用を解禁するならするで、今なら容認できます。そのほうがすっきりしますから」

その心境に至るまでに積み重ねた辛苦と研鑽の日々を伝え続けることも、世界の卓球界を動かす力になると信じたい.

城島 充 ノンフィクション作家

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じょうじま みつる / Mitsuru Jojima

関西大学文学部卒業。著書に『拳の漂流』(ミズノスポーツライター最優秀賞)、『ピンポンさん』、『義足でかがやく』などがある。朝日放送ラジオ「ほりナビクロス」のコメンテーターも務める。

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