ビル・ゲイツは移動車中も100%仕事に割いた 「観光や食事にも興味を抱かなかった」

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――マイクロソフトというとしっかりした“お堅い”会社で、グーグルやアップルは“遊び心”がある会社というイメージなんですが、実際はどうなんですか。今のお話を聞いていると、やっぱり堅苦しい会社なのかなと感じたのですが。

堅苦しい会社というか、ビジネスに厳しい会社ですね。そういうことからすると、コンシューマー向けの柔らかいイメージを出すのは、少し不得意かもしれないんですが、逆にビジネス向けで、非常に信頼感や品質が必要な分野は、カッチリとやる会社ですね。

――全世界の社員が集まるイベント「MGX(Microsoft Global Exchange)」が年2回あるということなんですが。

かなり前は、全社員が集まっていたんですが、それだと会社が動かなくなりますので、なるべくたくさん集まろうという風になった。それがMGX、いわゆる「全社員総会」ですね。

――そういうイベントがあると、やはり士気が上がりますか?

士気が上がりますね。情報技術に携わっている会社ですが、やはり“フェース トゥ フェース”が一番インパクトありますし、それからどんな会社でも哲学(Philosophy)が大事ですので、それをじかに伝える――そういう場というのは、どんな世の中になっても大事だという意味で、必ず1年1回全社員総会をやっています。

どの国でも「表彰」はモチベーションの源泉

2014年、サティア・ナデラCEO(左)とケビン・ターナーCOO(右)にはさまれた樋口氏

――そのMGXの映像は非公開ということなんですが、唯一公開されている写真があります。樋口さんが大きなトロフィーを持っていますが、これは何ですか?

ベストカントリーに選ばれると、このトロフィーがもらえます。まあ、うまいやり方かもしれませんね。各部に競争させて、より頑張らせるという仕組みがありまして、毎年、このように表彰されます。

トロフィーは1回もらうと、1年間持って帰れるんですけど、1年たつとまた返さなければなりません。そういう仕組みなんですが、3回ベストカントリーになると、永久にもらえるんです。3回とりましたので、今は日本の支社に飾ってあります。

――こういった全員で集まって表彰するという方法は、どこか日本っぽいような気もしますが。

そうですね。やっぱり表彰して喜びを分かちあう、頑張った社員を表彰するというのは、どんな国でも、どんな会社でも大事だと思います。給料のために働くとか、昇格したいとかいろいろあると思いますが、やはり会社がどれだけ社員のことを大切にしているか、どれだけ頑張った社員を表彰するかというのは、モチベーションの源泉になると思います。

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