21. 実際に探偵として岩井三郎探偵事務所(ミリオン資料サービス)に勤務していた経歴ももつ
22. 当時、探偵小説以外で好んだのはドストエフスキー
23. 日本の作家では上田秋成、谷崎潤一郎、佐藤春夫、宇野浩二らの作品に傾倒していた
24. 乱歩は大正8年に三重県から上京。弟らとともに団子坂の上で「三人書房」という古本屋を開業した
25. 現在、「三人書房」跡地はコインパーキングになっている
26. 作家デビューは1923年、『新青年』掲載の「二銭銅貨」
27. 続く短編『心理試験』、『屋根裏の散歩者』などで、トリック中心の論理的分野を確立
28. 江戸川乱歩初の長編小説は1926年に連載された『闇に蠢く』。ただし完成は長編2作目『湖畔亭事件』が先
本格探偵小説の新時代を築く
29. 1928年に『陰獣』を発表。乱歩の総決算的作品であり、横溝正史により大絶賛を受ける
30. 続いて『赤い部屋』、『パノラマ島奇談』、『押絵と旅する男』で、恐怖と神秘幻想の世界を探った
31. 通俗長編『蜘蛛男』、『黄金仮面』をはじめとするサスペンスに富んだ作品を数々連載しヒットを連発
32. 1929年に発表した問題作『芋虫』は、1939年には全編削除を警視庁検閲課より命じられ発禁に至った
33. 1929年~1930年に連載された長編探偵小説『孤島の鬼』は「密室の殺人」の推理トリックを用いた作品。筒井康隆、中井英夫などが乱歩の最高傑作としてあげている
34. 専業作家になったのは31歳
35. 乱歩は生涯で46回引越しをしている
36. 戦中には福島県保原町に疎開し、終戦を迎えている
37. 1934年に移り住んだのが池袋の立教大学に隣接した土蔵付きの借家。後に買い取り、ここが終の棲家となった
38. 戦災により池袋は焼け野原となるが、乱歩邸は奇跡的に戦火を免れ現存。邸宅と土蔵(書庫)は2002年に立教大学所有となり旧江戸川乱歩邸として一部公開されている
39. 『D坂の殺人事件』で初登場する明智小五郎のモデルは、講釈師の神田伯龍(五代目)といわれている
40. 『D坂の殺人事件』のD坂とは、現在の文京区千駄木にある団子坂、三人書房のあった場所をモデルとしている
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