「そうじゃなくて…」と反論される人の"盲点"

職場で味方が多い人にはワケがある

まず、傾聴力。アクティブリスニングという言葉を思い浮かべる方もいるかもしれませんね。積極的傾聴と訳されるアクティブリスニングは、実は普通に相手の話を聞いている時には絶対に積極的に傾聴している状態にはならないことから、意識して話を聞くための具体的なノウハウをまとめたものなのです。アクティブリスニングでは、共感を示すためのテクニックとして、共感と受容の相づちがあります。

共感の示し方としては、相手の表情や感情に注意を払い、「えー!(驚き)」、「おぉ~!(賞賛)」、「うわ~!(悲しみ)」、「へ~!(関心)」などの相づちを打ちます。受容は相手の言葉を繰り返すことで示します。具体的には以下のような感じです。

相手「思い切ってやり直そうと考えてるんです」
自分「そう強くお考えなんですね」
相手「これからのリーダーは、カリスマ性が必要ですね」
自分「これからはカリスマ性ですね」

語尾やキーワードを繰り返すことで、話や気持ちをしっかりと受け止めたことを示すわけです。ここで示す、共感や受容は一見簡単に思えるかもしれませんが、相手が共感してほしいと思っているポイントとズレると、「いや、そういうことじゃなくて……」となってしまい逆効果なので、注意が必要です。

例えば、上司である山田課長が「先日、鈴木部長があまりにもいい加減な方針を出すからきつく言い返しちゃったよ」と言ったとします。この話の共感ポイントの候補はいくつか考えられます。

A. 自分は上にもしっかりと意見を言う人間である。尊敬してほしい
B. 鈴木部長には本当に呆れる。板挟みになっているつらさを理解してほしい

上司がAのように考えているのに、「つらいですね……」と共感を示してもおそらく山田課長はすっきりしないでしょう。Aの場合なら「すごいですね、課長!」の方が山田課長も「分かってくれた」と感じるでしょう。ましてや「感情コントロールって大事ですよね」など、上から目線と思われる共感を示した日には、「まったく何様だと思ってるんだ」と感情を逆なでしてしまうことになるかもしれません。共感ポイントがズレると、気がつかない間に大変なことになってしまうわけです。もし、自分が相づちを打った時に、よく「いや、そういうじゃなくて……」と言われるとしたら要注意です。

検証では、「なぜ?」と聞かずに理由を問う

この共感ポイントのズレは、相手の伝えたいことを理解できていないことから起こります。そこで2つ目の力である検証力が必要になってきます。

次ページ問い詰めるニュアンスにはならないように
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