名前はファーストネームの組み合わせ
スーダンの名前は“名前(ファーストネーム)と名前(ファーストネーム)のコンビネーション”になっています。私であれば’モハメッド・エルガザーリ’。
――日本で言えば、「真紀子 絵美」というような感じですか?
エルガザーリ公使:そうです。私の場合、モハメッドはとてもよくある名前で、大使館の中にも数名いますので、みんな「ガザーリ」と呼びます。スーダンでは名前は4つの組み合わせなのです。とても長いですよ。
私の正式な名前は“Mohammed Elghazali Eltigani Sirrag ElhajAhmed”です。これは自分の名前と、父親・祖父・曽祖父の名前(いずれもファーストネーム)の組み合わせで、①Mohammed Elghazali ②Eltigani ③Sirrag ④ElhajAhmed の4つのパートからなっています。この4つがそろって初めて私だと確定することができます。
――公式文書やパスポートなど大変そうですね。
エルガザーリ公使:パスポートなどに書いてあるのは③までです。名刺には①のみ書いています。
――女性の場合はどうなりますか?
エルガザーリ公使:女性も同じです。名前の後に父親と祖父の名前が続き、結婚しても名前は変わりません。
――夫婦別姓なのですね。
エルガザーリ公使:そうです。結婚していることは、指輪やヘナ(ハーブの一種で、髪、眉、爪、手の染色に使う)でわかりますが、誰と結婚しているかは言われないとわかりません。
――結婚といえば、スーダンの結婚式は数日にわたって行われるそうですね。たくさんの方が招かれる盛大なパーティーは朝まで続くので、招かれた場合はそう思って参加したほうがいいとか。
エルガザーリ公使:3日にわたって行われます。1日目は女性側が男性の家に朝食を持って行きます。2日目はヘナの日、特別なヘナペイントをしてお祝いします。3日目はたとえば私の場合は1000人(通常は200~400人)を招いてのパーティー、それが23時ぐらいまでで、そこから別の場所に移動して、朝まで続きます。
ご祝儀などを渡すのは、新郎が別に招待する、新郎の知り合いばかりのパーティーのときです。
――先ほどの3日以外に、まだ別にパーティがあるのですね。
エルガザーリ公使:大変ですが、招かれたらできる限り行ったほうがいいです。みんなが踊れば一緒に踊り、歌えば歌い、そうしてスーダンの文化になじんで、関係が築かれていきます。
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