「10年前に台湾海峡をめぐって米国と中国間の緊張が最高潮に達したが、今は台湾海峡は米国と中国の協力の象徴のような場所に変化した。緊張が最高潮に達する中で、米中は双方の利益にかなう、国際協力の道に舵を切った。
指導者がどうあがこうと、時代の大勢がどの方向に向かっているか、という流れにはあらがえない。北朝鮮問題も指導者が感情的に誤った判断をせず、共通の利益に目を向けることができれば、将来は各国が協力する象徴的な場となれるだろう」
どこぞの国の政治家のように、なんでもかんでも“強硬対応”などと息巻くのは感情的にはスカッとして胸のすく思いで、支持したくもなるだろう。しかし結果的に対話のチャネルは閉ざされ、米朝対話ではしごも外され、六か国協議は日本のせいで進んでいない、とも批判されている。過去10年失敗し続けたアプローチを感情的に今後も続けるつもりだろうか。
どれだけ成果を出さなくても、“強硬に対応する”とだけぶちあげるだけで保守派の支持が確保できるなら、政治家とはなんと楽な仕事だろう、と感じる今日この頃であった。
(追伸)なお最後に、北朝鮮在住の一般の人々の現実を知るために、米国で初めて公開される北朝鮮“金同志は空を飛ぶ”というラブコメディー映画が番組の最後で紹介されていたので、付け加えておきたい。
28歳の炭鉱労働者、キム・ヨンミさんが空中ブランコの曲芸師になる夢に向かって、困難に立ち向かう映画、とのことである。苦しい環境にあえぐ北朝鮮の人々が、ヨンミさんのように人生でやりたいことに思う存分挑戦できる日が到来するのを、祈念申し上げる次第である。
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