仕事がデキる人は走りながら脳を鍛えている 長時間のデスクワークが脳を退化させる理由

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一方、現代はどうでしょうか。自分で機会をつくらない限り、走ることはおろか、歩くこともままなりません。体はどんどん衰えて、脳機能も低下していきます。また、日々目にするものといえば、パソコンやスマホ、テレビといった「画面」ばかり。これらは一見、多くの情報量に触れているように感じますが、実は狭い空間で1日中真っ白な壁を見続けていることに近い状態です。

ずっと近くの変わり映えのないものばかり見ていると、脳に刺激が伝わらず、使わない部分がどんどん萎縮していきます。あらゆること、ものが効率化され、何をするにも便利になった現代では、普通に生活していては体も脳も衰えていく一方。意識的に体を動かさなければ、気がついたときには使い物にならない脳になってしまう可能性だってあるのです。

最強の脳は走ってつくる

そこでおすすめしたいのが「ランニング」。走って脳を鍛えることです。ランニングには、ダイエットや体型・体力の維持などを期待する人が多いと思いますが、その効果は身体よりもむしろ脳にこそ表れていると言っても過言ではありません。

ランニングをすると、主に「海馬」と「前頭葉」が鍛えられます。海馬は記憶力、前頭葉は脳の司令塔として、集中力や計画力、発想力、判断力、思考力、そして感情までをも司っています。役割を会社の役職に例えるなら、前頭葉が「社長」で、海馬はその補佐役の「秘書」といったところでしょうか。

共通するのは、どちらも仕事で高いパフォーマンスを発揮するための必須能力を司っているということ。ランニングとは、身体を鍛えると同時に記憶力や集中力、さらには発想力といった脳機能全体を高めることのできる、最強のパフォーマンスアップ・ツールなのです。

事実、トロント大学の教授、リチャード・フロリダ氏は、クリエイティブな人や年収が高い人ほど、体を激しく動かす運動に熱心に取り組む傾向があると報告しています。どういうことかというと、18歳から34歳で高額所得者(年収750万円以上)の人たちは、スキューバダイビング、スキー、テニス、そして旅行などで体を動かす回数が、低所得者(年収300万円以下)に比べて2倍も多い傾向にあるということがわかったのです。

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