日本人はどこから来て、どこに向かうのか グローバルエリート、国家観を語る

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日本人もアフリカ出身

まず日本人がどこから来たのか、というフィジカルなルーツでいえば、当然、タケノコのように地面から日本人が生えてきたわけではない。今更当たり前のことを言うな、とおしかりの声が聞こえてきそうだが、日本列島がアジア大陸に陸続きであったこと、アフリカで人類が発祥して四方八方に移動を繰り返してきたことを知っている常識人は、北はロシア、南は東南アジアからポリネシア、西は中国大陸および朝鮮半島から渡ってきたことを知っている。

そして大陸や北方・南方から来た人々も、はるばるアフリカからシベリアなりモンゴルなりを経由したグレートジャーニーを経て、遠方からやって来られたわけだ。

これを考えると、どこまで東に移動したかでモンゴルなり中国なり韓国なり日本なりの民族や国に枝分かれしてきたのだから、小さなことで争わず皆兄弟の精神で仲良くやってほしいところである。

今日も “グローバルエリートは見た!”に見向きもせず、新大久保でヘイトスピーチに勤しんでいる人たちは、自分たちがどこから来て、どこから文化を受容してきたかご一考されると、新しい気づきがあるだろう(ついでに、一部の黒い金儲けに利用されているのにも気づいてほしいが)。

さて、えらく壮大な話になってしまったが、数万年単位の動物的なルーツではなく、次のページでは数千年単位の文化的ルーツに話を進めよう。

次ページ国際色豊かな古代の日本
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