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〈インフレ時代の勝ち組〉国内で客数2桁増が続くサイゼリヤ、好調の理由は「圧倒的な割安感」、 一方で利益柱だった中国では勢いに陰りも・・・

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国内で好調が続くサイゼリヤ。直近の2025年9月の既存店客数は前年同月比12.4%増で着地した(撮影:尾形文繁)

低価格イタリアンレストラン、サイゼリヤの勢いはどこまで続くのか。

10月15日に発表した2025年8月期決算では、売上高が前期比14%増の2567億円、営業利益が同4%増の154億円で、いずれも過去最高となった。

直近1年の客数は前年比10~20%増

業績を牽引しているのが、国内店舗での客数増加だ。

「客数こそがお客様満足の指標。原価が上がったからといって、単純な値上げはしない」。松谷秀治社長は原価上昇が続く中でも、低価格を訴求して客数を増やしていく戦略を継続することを強調した。

国内既存店の売上高は25年9月まで47カ月連続で前年同月を上回っており、直近1年の客数は前年同月比10~20%増と大きく伸ばしている。実際、都内の店舗を訪れてみると、平日夜にもかかわらず入店待ちの行列になっている光景をよくみかける。

外食企業では、度重なる値上げを反映して客単価は前年比で上昇を続けているものの、客数が落ち込んでいるところが多い。回転寿司大手のくら寿司や、壱番屋が展開するカレー専門店のCoCo壱番屋では、直近1年間の客数がいずれも5%程度の減少が続いている。

サイゼリヤの客数が好調である要因は、ほかの外食店と比べて“割安感”を維持できているからに他ならない。

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