バーって、いくらかかるの?
バー通いの経験がない人にとって、いちばんのネックがここです。
カクテルのない「割らない酒」のバー Hollyにも、一応、メニューはあります。一応、と言ったのは、レギュラーのメニュー以外に、1本だけ入ってきたウィスキーなど、つねに在庫があるわけではない酒も多いからなのですが、実はそんな思いがけない酒との出会いのほうが、バーに通う醍醐味だったりするのです。
カクテルがメインのオーセンティックなバーならなおさら。一流のバーテンダーの仕事は、その日、そのお客さまに合わせた1杯をつくることなので、レシピは無限大。とてもいちいち書き出すことなどできません。
予算には、だいたいの目安があります。銀座の一流バーなら、諭吉を1枚もっていくのが無難です。うちくらいのバーなら、一葉1枚で数杯飲んで、少しお釣りがきます。
また、バーは、小規模な個人経営が多いので、クレジットカードの使用が可能な店であっても、よほどの非常事態でないかぎり控えたほうが喜ばれます。バーがカード会社へ支払う手数料は、食事をメインに出していないという理由で、キャバクラなどと同等の高さなんです。
なので、バーには、給料日など、懐に余裕がある日に、きちんと現金をも持って行くことです。
何度も通っているバーならば、給料日前に飲みたくなったときでも、「きょうはカードで。すみません」という気遣いを見せることで、快くOKしてもらえることでしょう。
「何で客なのにそんなに気を使わなきゃいけないの?」
と、思われる方もいらっしゃるかもしれません。
私も会社員時代は、バーに通う側でしたから、そんなことを言う同僚もいました。
違うんです。客だから、気を使うんです。そのバーが好きで、大事にしたいから。
もっとはっきり言えば、そのバーを長く続けてほしい、なくなってしまったら困るのは自分です。だから、店側が快適に運営ができるよう、必要なところは気を使うんです。
むろん、そんな気遣いの必要のない、しかもリーズナブルな、ご近所バーもたくさんあります。
ただ、社会に出たばかり、これからさまざまな経験を積んで大人になっていくみなさまには、ぜひ、初めは、新しいシャツを1枚買ったと思って、きちんとしたバーに行ってみていただきたいと思います。どの分野でもそうですが、正統を知らずして、好き嫌いの判断はできないからです。
スタンダードがわかったら、その後は、さまざまなタイプの行きつけのバーを増やしていき、気分に合わせた使い分けをすればいいのです。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/holly/
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