電子書籍はリアルの合わせ鏡である(現状は)

売れない場合は紙以上に売れない、その〝格差〟の感触

電子書籍は「リアルの過激な反映」である

著者:堀田純司(作家) (撮影:今井康一)

私は「AiR(エア)」という電子書籍に参加しています。

これは、各分野第一線(私のような二流もいますが)の書き手が集まり、出版社を介さずに刊行するというプロジェクト。デジタルであるがゆえの可能性を実践したいと考え、2010年以来、刊行を続けています。

電子書籍業界では昨年11月にAmazonキンドルストアがスタートし、そして今年3月にはアップルのiBook Storeも日本版の運営が開始された。

国内外のプレーヤーがついにそろった観がありますが、そもそもこの分野は、現在どんな状況なのでしょう。独自の展開が生まれつつあるのでしょうか。

実際に配信した経験からいうと、むしろ電子は「リアルの過激な反映」になっています。

出版の世界で今、何がいちばん問題なのか。さまざまな見解があるでしょうが、私は「二極化」だと感じます。

以前にも触れましたが、出版分野にも「売れ筋への集中と商品寿命の短サイクル化」という現代の波が押し寄せ、今やそれが漫画にまで波及している。

売れるものは映画化などをきっかけに短期間で一気に売れていくが、売れないものは以前より売れなくなり、中間層が消滅しつつある。

1タイトル当たりの売れ行きが落ちた分、売り上げを確保するため、出版社はタイトルを増やすようになり、それが結果的にはますます自分たちの首を絞めていく。 

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