「無理めの目標に挑む」時期は絶対に必要だ スキルとメンタルを同時に向上させる方法

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(写真:日刊スポーツ/アフロ)
リオデジャネイロオリンピックで、金メダル4個、銀メダル1個という快挙を成し遂げた女子レスリング日本代表チーム。絶対的な強さもさることながら、注目されたのは試合終了間際での逆転劇。初出場で金メダルを獲った登坂絵莉選手は残り13秒、史上初の女子4連覇を成し遂げた伊調馨選手は残り4秒で逆転勝利をつかみました。
最後の最後まであきらめないというのは、ビジネスの世界でも必須です。女子レスリング監督の栄和人氏(最新刊『“最強"の結果を生み出す「負けない心」の作り方』)に、ビジネスに応用できる「あきらめない心」の作り方を聞きます。

スキルとメンタルを同時に鍛える必要性

スポーツの世界では、スキルやフィジカルトレーニングとメンタルトレーニングは別という考え方が主流です。現にスキル・フィジカルとメンタルとで別々のコーチがついているケースが多くあります。

ですが、私はそうは考えません。そもそも、体も心も一人の選手のもの。それをあえて分断して鍛え、強くしようとすることは合理的ではないと思っています。

実力のある選手でも、失敗して落ち込む選手もいれば、少々の失敗は気にしない選手もいます。また、落ち込んでいても、練習がうまくいっただけで気持ちが前向きになることもあります。その時々で心の浮き沈みがあるのは当然で、それが練習への向き合い方に影響し、結果にもつながります。

ですから、体と心の“合わせ技”で強くなることが必要なのです。

ビジネスの世界でも、仕事上のスキルアップとメンタル面のコントロールは別物と考える傾向にあると思いますが、一人の人間の成長を考えるなら、両方を同時に鍛えて力をつける方が効果的かつ合理的ではないでしょうか。

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