日清食品の三宅氏は、ケタ違いの数字に驚きを隠さない。
「予想をはるかに上回る結果となった。LINEという媒体の勢い、ユーザーの高いアクティブ状況を実感した。意外だったのは、使用可能期間6カ月間で1人当たりのスタンプの使用回数が落ちないこと。
スタンプ機能に対するLINEユーザーの使用意識の高さ、高頻度で毎日利用する“コミュニケーションのインフラ”として完成していることがわかった。ここまで滞空時間の長い広告媒体は、ほかに見当たらないのではないか」(三宅氏)。
売り上げへの効果は、テレビCMなどもあるため定かではないが、かなりあったに違いない。
LINEのスポンサードスタンプは、かつてない広告価値を生み出している。さらに三宅氏は次のように続ける。
「LINEはほかのソーシャルメディアに比べて、より親しい知人同士とのコミュニケーションが中心となる。そこで“スタンプ&キャラクター”を介して企画を展開したことで、広告宣伝色が薄まり、ユーザーの積極的な利用につながった」
1億回、スタンプが消費者の日常のコミュニケーションの中で使われる。それも友だちから届く、という点は注目できる。1億回というスタンプの利用回数は、テレビCMとも比肩できるほどの価値があるのではないか。しかもテレビCMとは違い、利用者自らが選んで使い、友だちからも届く。
「広告だという意識はそこにはない。自ら選んで使うわけだから、ブランドや商品のキャラクターに対する愛着度や親近感は、今までの広告商品に比べて圧倒的に高いはず。利用者にとっては広告ではない。かわいいから使っている」と出澤氏は強調する。
とはいえ、テレビCMなどとは違い、利用者に選ばれなければそもそも存在しないも同じ。そこにもLINEのノウハウがある。
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