ホテルで採用増える沖縄でミャンマー人従業員の実態、人手不足の中、十分に活躍できる人材として評価

ミャンマー人について「日本語の習得が速く、英語も話せる。ホスピタリティにあふれ、目上の人を敬う文化があり、日本人と気質が合う部分が多い」と語るのは、2019年7月にミャンマーを訪問した琉球銀行の川上康頭取(当時、現会長)です。
ミャンマー人の語学力や勤勉さに大きな可能性を感じた琉球銀行は、2019年の時点ですでに深刻な人手不足に直面していたホテル業界において、彼らが十分に活躍できる人材であると判断しました。
「沖縄ホテルクラス」を開設
そこで、ミャンマーの現地日本語学校と業務提携を結び、来日前に沖縄特有の方言やホテル業務に必要な専門用語を学ぶための「沖縄ホテルクラス」の開設を目指しました。
しかし、残念ながら、提携後まもなく日本国内で新型コロナウイルス感染症が流行し、沖縄のホテル業界も厳しい経営状況に直面することとなりました。その影響で、この取り組みはその後、計画通りに拡大することは叶いませんでした。
そのような中、2023年3月に琉球銀行の紹介を通じて、ミャンマーから技能実習生のトンエイントゥさんとニンウェイルウィンウーさんの2人を採用したのが、沖縄県北部・本部町に位置するロングステイ(長期滞在)対応のリゾートホテル、「アラマハイナ コンドホテル」を運営する前田産業ホテルズです。このホテルは、沖縄屈指の観光スポットである沖縄美ら海水族館にも近く、観光拠点としても高い人気を誇っています。
「外国人の採用はそれまでにも行ってはおりましたが、全体の比率から見た実績としてはまだまだ低い慎重なものでした。琉球銀行の紹介ということで、その企業信用力によるところが大きかったと思います」と同ホテルの佐藤寿郎総支配人はミャンマー人を採用した経緯を振り返ります。
「ミャンマー人技能実習生が、お客様に宛てて手書きした日本語のウェルカムメッセージカードは、ほとんどの方が記念として持ち帰られます」と、誇らしげに笑顔で語ります。
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