2012年12月、LINEが開始したO2O(オンライン・ツー・オフライン)サービス「LINE@」(ラインアット)。この新しいサービスに、全国津々浦々、数千の事業者が飛びついた。ショッピングセンター、飲食店、美容院、学校、エンタメ施設、宿泊施設など、業態も実に幅広い。
今、全国の店舗や中小事業者が苦境に陥っている。チラシやDMの効果も減ってきて、どうしたら集客できるかわからないという声もよく聞く。既存の広告・販促手段では、消費者に情報を届けるのが難しくなってきているのだ。特に若年層に情報を届けるのは至難の技。
激しく変化する時代、いかに消費者に選んでもらい、生き残る企業、店舗になるか。みなもがき苦しんでいる。
そんな中小企業を手助けすべく、LINEが満を持して始めたのがLINE@だ。
基本的な機能は、大企業向けの「公式アカウント」と同じだが、大きく異なるのは料金設定だ。LINE@は、月額5250円、最初の3カ月は無料という、中小事業者でも手が届く“戦略的な”価格でスタートを切った。公式アカウントは、初期費用を含めて月額350万円。これを見ても、LINE@が思い切った価格設定であることがわかる。
LINE@の配信で電話が殺到
2012年12月、京都・祇園の町家を改装しオープンした「一般財団法人うどんミュージアム」もLINE@に飛びついた事業者のひとつ。うどんミュージアムでは、全国30種類以上の伝統的なご当地うどんが食べられる。オープンと同時に始めたのがLINE@だ。
うどんミュージアムでは、週1回程度、お昼時を狙って午前11時ごろに、LINE@のメッセージを配信することが多い。顧客に喜んでもらえる情報を意識し、新商品やLINE@特典キャンペーンの案内を送る。
先日、「“京懐石・女子会コース”を先着2名3組に無料招待」のメッセージを配信したところ、配信後5分で申し込みが完了した。10分とたたないうちに13件の電話申し込みがあり、あわてて締め切りのメッセージを配信したという。
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