急成長するO2Oインフラ、LINEの凄味 4500万人の消費者と店舗をつなぐ

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利用者が友だちとのコミュニケーションで使いやすい“うれしい”“悲しい”などの8パターン、あるいは16パターンの感情表現集をベースとして用意。企業のキャラクターに親和性が高い形で、さらに細かく表現やポーズのアドバイスをしながら協議をして、スタンプのデザインを作り上げる。ここまでやる。

フェイスブックにはないプッシュ配信の強み

LINEの企業向け公式アカウントのフォロワー数はまさにケタ違い。g.u.では約169万人LINE上の友だちがいるが、フェイスブックでは6万人程度だ。

HISも、LINEの友だちがおよそ344万人であるのに対し、フェイスブックは20万人ほど。メール会員を集めるのはさらにコストがかかるだろう。LINE公式アカウントなら、企業や店舗に興味・関心を持ってくれている数十万~数百万人規模の消費者にダイレクトに情報を届けることができる。なぜここまでの利用者を集めることができるのか。

4500万人もの利用者に支持され、半数の人が毎日使っていることが背景なのはもちろんのこと、公式アカウントの登録が非常に簡単なことも、ほかのソーシャルメディアにはない利点だ。

LINEの「公式アカウント一覧」メニューから追加するだけ。わずか2タップで済む。一般的に、企業の公式アカウントは、開設後1カ月で10万人から100万人の友だちを集めるという。

配信内容の工夫も利用者に支持を得ているのでは、と出澤氏は次のように話す。「利用者にとってメリットのあるコンテンツ配信をしていこうと半年以上取り組んできた。結果として、LINEのクーポンはいいものが来ると、利用者にとって心地よさを感じてもらえていると思う」(出澤氏)。

店舗に消費者を実際に導くところでは、「プッシュ配信」が効いているという。店舗側の狙ったタイミングでメッセージを届け、届いたメッセージは利用者のスマートフォンの画面上に通知される。

次ページだから、企業は月額350万円をかける
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