岩手の「極上ウニ」は、食べているエサが違う

海底のワカメやコンブが重要な意味を持つ

きれいな海と天然のワカメやコンブをエサにして育つ洋野町のウニ(取材月:2016年7月)
当記事は「SHUN GATE(運営:凸版印刷)」からの転載記事です

岩手県最北の太平洋沿岸に位置する洋野町 (ひろのちょう)は、三陸の長い海岸線のなかでは珍しく湾がなく、外洋に面した漁場をもつ。波の荒い外洋は養殖には向いてないが、その反面、天然のホヤ、ワカメ、アワビなどが豊富に獲れる。そうした特有の地形を持つ洋野町で、県内随一の水揚げ量を誇るのがウニだ。

独特の地形と豊かな自然、そして伝統のなかで育まれる洋野町の良質なウニはいま、世界に通用するブランドとして、まちの期待を集めている。

海と共に育ってきたまち、洋野町

澄んだ海が広がる洋野町では、100年以上にわたり“南部もぐり”による伝統漁業がおこなわれている。“南部もぐり”とは“ヘルメット式”の潜水技術のこと。

地元、種市(たねいち)地区の種市高等学校海洋開発科ではこの“南部もぐり”を継承し、いまでも“南部ダイバー”の育成に力を入れるほど、ここ洋野町は長年に渡って、海と共に育ってきたまちだ。

洋野町でのウニ漁は産卵前の約4ヶ月間、例年5〜8月に限られる。"天然のいけす"から魚をすくうように鮮度の高いまま運び、セリにかけられていくのだ。

ダイバーたちが小船で水深5mほどの浅瀬に向かい、素潜りでウニを獲る。ウニの種類や大きさを確かめながら成長したウニだけを手づかみで獲ることで、海洋環境にもやさしく、今日まで洋野町の豊かな海を守ってきた。

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