4位は富士フイルムホールディングスと明治安田生命保険が87.1点で並ぶ。各分野も女性の活躍31.1点、育児・介護24.5点、働きやすさ31.5点と同じ得点だった。
富士フイルムも富士通同様、女性社員比率は全体の17.1%と多くないが、女性向けの各種制度は充実している。育児・介護目的の在宅勤務制度、職務により勤務日数・勤務時間を個別に設定する再雇用制度といった先進的な制度が多数ある。
さらに産休・育休期間を短期間や複数回など柔軟に設定可能、保育園の保育料やベビーシッター費用の補助など各自の状況にあわせて利用できるように配慮されている。産休・育休取得のための相談窓口の設置や取得のための上司・管理者への指導など取得しやすい環境も整備。女性管理職比率も5.7%と製造業では高い水準で責任ある立場への登用も進みつつある。
明治安田生命保険は生命保険業トップ。女性職員が全体の88.9%と多数派でダイバーシティ推進でも「女性活躍促進」が重要な柱のひとつとなっている。
多様な研修の開催等を通じたキャリア開発支援の強化などで、現在の女性管理職比率15.6%を2020年までに30%にすることを目指す。
2014年度の育児休業取得者も644人(うち男性49人)と子育て中の女性は多い。このため、特に女性職員の仕事と家庭の両立支援に力を入れている。
産休は法定を上回る産前8週間・産後9週間。保育料補助支給制度や小学3年生までの子を対象にした検診・予防接種・学校行事への参加のための休暇制度、勤務地変更取り扱い制度といった女性が長く働き続けられる仕組みが多く存在する。
上司や同僚を巻き込んだ雰囲気づくりも肝要
以下、6位はNECとソニー(85.9点)、8位中外製薬(85.8点)、9位SCSK(85.0点)、10位シャープ(84.9点)と続く。
女性が多い銀行は20位りそなホールディングス(83.4点)がトップ。21位に千葉銀行が83.3点と0.1点差で続く。
メガバンク3社は46位(78.9点)に並んだ。三菱UFJフィナンシャル・グループは女性の活躍31.1点と育児・介護23.3点、三井住友フィナンシャルグループは育児・介護23.3点と働きやすさ26.8点、みずほフィナンシャルグループは女性の活躍31.1点が高いなどそれぞれの特徴が出ている。
上位企業の取り組みを見ていると女性が働きやすい職場はさまざまな制度導入だけでなく、上司や同僚などを巻き込んで社内の雰囲気作りも重要なポイントになりそう。男女にかかわらず他人事と思わないことが一番大切なのかもしれない。
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