「記憶力日本一の男」流、忘れない力の鍛錬法 脳が「覚えやすい形」に情報を加工してみよう
鬼頭:トランプお見事でした。池田さんは「記憶力日本一」とのことですが、どういう経緯で記憶術を極めることになったのですか?
池田:もともとは私、塾の経営をしていたのですが、新しいカリキュラムを取り入れられないかと思案していたところで出会ったのが「記憶術」でした。なんとなく怪しい印象を持っていましたが、勉強を始めてみると、ちゃんと脳の仕組みを利用する方法論があったりして、案外面白いなと。
それからは、年1回奈良県で行われている全日本の大会に出るようになりました。先ほど行ったトランプの並び順、数列、人の顔と名前の組み合わせ、あとは架空年表の出来事と年号の組み合わせを覚えるものなど、さまざまな競技があります。そこで優勝して「記憶力日本一」になりました。世界大会にも挑戦しています。
歳を重ねても、記録はずっと伸ばしてきた
鬼頭:そんな大会があるのですね。でもそれって、池田さんのもとの記憶力がよかったから優勝できたんじゃないんですか? 年齢的なピークなども関係しそうな気がするのですが……。
池田:いや、僕は記憶力に年齢は関係ないと思っています。僕自身ももういい歳ですが、日本大会では40を超えてから3年連続優勝して、国際大会での記録もずっと伸ばし続けて来られました。衰えはまったく感じません。
そもそも一般の人たちが「記憶力が……」と言い始めるのは、「記憶する力」ではなく「思い出す力」が落ちているからだと思いますよ。
鬼頭:「思い出す力」ですか?
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