ROEで資生堂落選か
東洋経済では、事前に女性役員数のランキングを参考に、「なでしこ銘柄」の顔ぶれも予想していたが、女性役員が3人いるローソンや資生堂、ブリヂストンなど、ことごとく落選する結果となってしまった。
選定で大きかったのがROE(株主資本利益率)重視の姿勢。経営効率を図る指標は、株式市場でも重視されるポイントだが、ここで引っかかったのが資生堂。女性役員数3人を誇り、女性が活躍するための先進的な制度を次々導入した優等生も低ROEで痛かったか。女性の執行役員が1人の花王に敗れ去った。
ハイレベルな戦いになったと思われる小売セクター。ここではローソンがファーストリテイリングに及ばなかったようだ。ローソンは女性役員3人を誇り、足元の新卒採用では、女性の数が男性を上回った。ナチュラルローソンの商品開発責任者の存在なども知られるところ。それでも、女性役員はアンダーセンの社外監査役のみのファーストリテイリングだがROEは22.5%とずば抜けている。ローソンもROEは15.4%と優等生だが、さすがに2割超えは困難だった。
今回、一番のサプライズは大同特殊鋼が選ばれた点。愛知県に本社を置く自動車向けが強い特殊鋼メーカーだ。女性社員比率は7%程度、女性部長、女性役員比率ともに0%、新卒女性3年後定着率が7割を切るなど水準は高くない。それでも同業者他社も同様に女性比率は低かった。さらに、小学校3年生までの子どもを養育する従業員を対象に所定労働時間の短縮を可能にし、半日単位で看護休暇を取得できる点などが評価されたもようだ。
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