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出生率1.18でも中国があと10年成長するワケ ポイントは、「生産年齢人口」と「富裕層」と「都市化」

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  • 金田 修 游仁堂(Yo-ren Limited)CEO
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ヒントは日本にたくさんある

この都市化の波に乗ったユニクロが大成功しているお話は前々回にさせていただきましたが、都市デザインはこれからです。大気汚染によってこの冬注目されている日本の電機メーカー各社の空気清浄器のみならず、新しい都市生活、新しい郊外生活を豊かにする仕掛けのヒントの多くは、日本にあると私は思います。

コンビニやドラッグストアなどが典型ですが、日本は、もともとは車社会のアメリカが作り出したものを換骨奪胎して、密集型の都市構造に合う事業コンセプトを作り上げました。そのおかげで、我々の生活は一変しました。同じ発想が中国の急速な都市化の過程で受け入れられる余地はかなりあります。

「1.18ショック」は50年の計で見たとき、本質的には大問題で、その火薬はいつか爆発すると思います。実際、中国は今歴史のあやが作りだした皮肉で偶発的な成長フェーズの真っただ中にいるだけで、アメリカのような持続可能な国家構造を確立したわけではありません。

2030年以降に急激に膨張する課題に今からどういう準備ができるか、その推移を見守り、仮に火薬が爆発したときに何が起こるのか、そうしたシナリオシミュレーションをしておく必要は大いにあると思います。日本という国家に、そして自社にどういう影響がありうるのか。中国の成長が強烈で日本との差は年々加速度的に開いていくため、そのタイミングによって意味合いは大きく異なるでしょう。

一方で今回ご紹介したような全体感を持たずに無用の心配をしすぎるのもいかがなものか。少なくとも、あと10年間は中国の大躍進は続く。そして、中国には圧倒的に大きな市場が広がっている。この現状を日本人はもっとポジティブにとらえた方がいいと思います。

(構成:上田真緒)

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