「デュークでは、チーム全員で話し合いながら進めていきますが、インドでは完全に個人プレー。仮にチーム全体に課題が出されても、『今回の宿題は私』『次回はあなた』というふうに交代制。
全部自分1人でやることが基本で、チームで話し合うということは、デュークに比べると圧倒的に少ないですね。個人の成績が就職に直結することもあり、学生同士の競争も激しく、徹底した個人主義には驚かされました」
そうはいうものの、一緒に時間を過ごせば、親しい友人もできる。学生寮のルームメートを含め、インド人とのネットワークは確実に広がった。
「ルームメートからは『ビジネススクールは、ホントのインドじゃないよ』とよく言われます。確かに5つ星ホテルの真横にスラム街があり、その横を牛が通る国です。高級ホテルのような寮の設備は、この国では特殊な部分だということが、インドを旅してみてよくわかりました。
想像を超える格差社会の中で、勝ち抜いてきたトップ層はものすごく優秀。この留学でできたネットワークは10年後、20年後、僕の財産になると思います」
インドで「どこでも生きていける自信」が高まったという大橋さん。卒業後は、起業するか、日本企業のアジア進出を手伝うか検討中とのことだが、どんな形であれ、インドとはかかわっていきたいとのこと。
協調的なデュークと、個人主義的なインドのビジネススクール。2つの異なるMBAを体験した大橋さんはどのような選択をするのか。卒業を迎える今年の春が楽しみだ。
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