「AMG」最強モデルはいったい何がスゴいか メルセデスがニュルで鍛えた「GT R」の実力

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カーボン製アンダーカバーが40mm下に開くところ

GT Rに搭載された注目のアクティブエアマネジメントシステムは、そのネーミングからも分かるように、ボディにおける可動デバイスの積極的な採用を意味する。例えばRACEモード選択時に車速が80km/h以上に達すると、重量わずか2kgと軽量なフロントのカーボン製アンダーカバーが40mm下に開き、ボディ下部に流れ込む風量を増加。これは高速域での有効なヴェンチュリ効果をもたらし、250km/hで約40kgのダウンフォースを発生、フロントの接地性を大きく向上させるという。

アジリティを向上させる最先端の技術

シャシーでは、最大1.5度の後輪操舵を行なうアクティブリアホイールステアリングが注目の新技術だ。AMGモデルで初めて採用されたアクティブリアホイールステアリングは、バイワイヤ方式によってふたつの電気機械式アクチュエーターをコントロール。100km/hまでであれば、リアホイールはフロントホイールと逆方向にステアされ、日常の運転や駐車時などではより小回りが利くようになる。一方100km/h以上の速度では、フロントホイールと同じ方向にリアホイールが向き、レーンチェンジなどをクイックに行える。一般道では取り回しをよりイージーにし、スポーツ走行ではアジリティを向上させる最先端の技術で、ポルシェをはじめとするスポーツカーメーカーが今こぞって市販車に導入している注目のハイテクである。

レーシングカーAMG GT3をルーツに持つGT R

これらに加え、AMG GT3譲りとなるサーキット走行にマッチするAMGハイパフォーマンススポーツサスペンションを採用。ハードタイプのGT R専用リアスタビライザーのほか、9段階のセッティング可能なAMGトラクションコントロールなど、シャシーにはニュルブルクリンクで鍛え上げた特別なデバイスを惜しみなく導入している。

こうした専用装備やデザインを並べてみただけでも、このクルマがいかに特別な存在であるのかが分かる。レーシングカーAMG GT3をルーツに持ち、ニュルブルクリンクで徹底的にテストを行い開発された市販最強のAMG。それがGT Rであると理解できるはずだ。

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