ランボルギーニはなぜここまで急成長したか 「過去15年で販売12倍」の軌跡を追う
「ランボルギーニ」の名前を知らない自動車好きは皆無だろう。フェラーリと同じくイタリアの片田舎を発祥とするスーパーカーメーカーだ。「カウンタック」「ミウラ」など往年の名モデルは1970年代のスーパーカーブームの一翼を担ったことでも知られる。今の40歳前後の男性なら、「子どもの頃にカウンタックのミニカーを持っていた」という人は少なくないはずだ。
自動車好きが憧れる世界のスーパーカー
フェラーリとはまた違うテイストながら、誰が見ても「カッコいい」と感じるデザイン。圧倒的な走行性能。最新モデルの「ウラカン」で2462万円から、「アヴェンタドール」で4317万円からという庶民にはおよそ手の届かない価格帯――。ランボルギーニは、自動車好きが憧れる世界のスーパーカーとしての最前線を走り続けてきている。
そのランボルギーニが2000年代に入って、自動車メーカーとして急成長していることをご存じだろうか。2000年は296台に過ぎなかったが、2015年の全世界販売台数は3245台。前年(2014年)から28%伸び、5年連続で増加しただけでなく、15年前と比べると約12倍まで拡大している。
世界一の販売台数を競うトヨタ自動車やフォルクスワーゲン(VW)の年1000万台レベルと比較すると、「こんなに少ないのか」と驚かれるかもしれないが、スーパーカー界の絶対王者であるフェラーリとて年間販売台数は7000台程度。ごく少量の販売でビジネスを成立させるのが、このイタリアスーパーカーマーケットの極意である。そのランボルギーニの歩みをここで振り返ってみたい。
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