「AMG」最強モデルはいったい何がスゴいか メルセデスがニュルで鍛えた「GT R」の実力
AMG伝統のワンマン ワンエンジン
メルセデス-AMGは、フラッグシップモデルAMG GTの最強バージョンを英国で行われたグッドウッド フェスティバル オブ スピードにおいて公開した。その名はAMG GT R。AMG伝統のワンマン ワンエンジン(ひとりのマイスターがエンジンの組み立てを最初から最後まで担当)の哲学によって造り出される4リッターV8ツインターボは、最高出力が430kW(585PS)に、最大トルクは700Nm(71.3kgm)にまで引き上げられている。
ヴィヴィットなグリーンのボディカラーは、特別に用意されたAMG GT Rのためのもの。その名はAMGグリーン ヘル マグノという。これは世界一厳しい公道を模したサーキットである、かのニュルブルクリンク北コースの別名「グリーンヘル」=緑の地獄を意味している。このGT Rがニュルブルクリンクで開発されたことに由来すると同時に、ニュルブルクリンクへの敬意を示したといえるだろう。
AMGはGT Rの開発テストをニュルブルクリンクで重ね、パフォーマンスを磨き上げてきた。エンジンはこれまでのモデルと同じ4リッターV8ツインターボだが、新型ターボチャージャーの採用や、よりコンパクトなウエストゲートアネロイドカプセル、先鋭化されたエンジンプログラムなどのソフトウェアのバージョンアップなどによってオーバー100PSのエクストラパワーが達成された。
エンジンスペックを比較すれば、これまでのラインナップは、340kW(462PS)の最高出力を持つ4リッターV8ツインターボのGTと、同じく4リッターV8ツインターボの最高出力を375kW(510PS)に高めたGT Sというふたつのグレードをラインナップ。今回登場したAMG GT Rは、その上を行く430kW(585PS)の最高出力を誇り、すなわち最強AMG GTとなるパワーを得たトップグレードとなる。ベースモデル比で90kW(123PS)をも向上させたそのパフォーマンスは、いかにもRの称号に相応しい。