困り事を「言えない人」に共通する残念な呪縛 「誰もわかってくれない」の勘違いを解く方法

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実際、いつでも皆に受け入れられ、丁寧に扱ってもらうことは不可能です。でも反対に、すべての人に「いつも受け入れてもらえない」と決め付けるのも非現実的。伝えてもいないことを相手が受け取ってくれるはずはありません。「いつも」「誰にも」わかってもらえないと常々感じてしまう人は、伝え方の工夫に舵を切ってみましょう。

自己主張をはっきりしなかったにも関わらず「わかってもらえない」と解釈することが重なってしまうと、自ら意見を言うこと自体を「自分が傷つく行為」と認識してしまう傾向が強まってきます。「はっきり言わない」→「わかってもらえない」→「傷つく」→「さらに言えなくなる」といった負のスパイラルに陥ってしまうのです。

どんどん言いにくくなると、最終的には「言うこと」自体を諦めてしまい、不全感や不満を心の中にため込んだままになってしまいます。相手に問題がある場合もありますが、相手にわかる主張の仕方に、意識を向けていくことも必要なのです。

忘れがち!表情と内容を合致させよう

日本語は英語と違い、最後まで聞かないと結論が見えず、相手が「YES」や「NO」を判断できない言語です。加えて、自信がないとどうしても語尾が小さく、うやむやになりがち。伝えたいことがあるときは、最後まで、はっきり言い切るようにしましょう。また、遠慮がちに回りくどく言わずに、結論を先に言うことも大切です。

人との関わりの中で多くの情報量を占めるのが、表情です。褒め言葉を口にしながら無表情だったりすると、褒められている気はしなくなりますし、反対に叱る内容なのに顔が笑っていると、それほど怒ってはいないんだなという印象を与え、効果は薄くなります。

同じように、深刻な話をしていてもどちらともつかない表情をしていては、相手はどう受けとっていいか混乱してしまうでしょう。ですので、表情と伝えたい内容を合致させることが大切です。

ところが、この表情を一致させることは意外と難しいのです。自分では笑っているつもりでも引きつってしまったり、表情に動きがない場合もあります。鏡を見て練習することも時には必要かもしれませんが、まず手っ取り早い策として、電話をしているときの表情を手鏡などでチェックしてみることをオススメします。相手と関わっているときの自分の表情の変化を客観的にみることができますよ。

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