「億超えサラリーマン投資家」の夜ふかし対談 株式投資家×不動産投資家、ホンネで語る

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三浦:2年前に投資した物件ですね。首里城に行ったことがありますか? 購入したのは、首里城の近くにある崖地とその上にある通路です。面積は60坪、購入価格は数百万円です。

承諾料で、購入元本以上の回収が可能に

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三浦氏が購入した沖縄の通路

DUKE。:まったく利益が出なさそうですが……。

三浦:現地調査したとき、この通路にだけ接している家が数件ありました。これを見たときに「チャンスだ!」と思ったんです。建物を再建築するには、「建築基準法で定められた道路に2メートル以上面していなければならない」というルールがあります。

私が買った通路は、建築基準法で定められた道路ではありません。なので、ここにある家は、再建築できません。再建築するためには、通路の所有者である私が、建築基準法で定められた道路に認定してもらうための手続きをする必要があります。

DUKE。:そうか、家の所有者が建て替えをしたいときに、通路の所有者である三浦さんに相談に来るというストーリーを描いたわけですね?

三浦:はい。そのとおりです。承諾料で、購入元本以上の回収ができると考えました。

DUKE。:不動産投資というと、マンションの区分所有や一棟買いしか思いつきませんが、一見なんの価値のなさそうな通路がおカネを生むことがあるのですね。

三浦:はい。ほとんどの人にとって価値のない物件でも、必要としている人がいれば、価値が数倍に跳ね上がる可能性があります。ここが不動産の面白いところです。この話には続きがあるんです。地元の不動産情報ですが、この崖地は人工の壁だと言うんです。

DUKE。:もしかして、首里城の壁なんですか?

三浦:今は調査中です。世界遺産に登録されている首里城は、現在の首里城ではなく、戦前から存在している城壁跡地などです。なので、その可能性は高いです。行政から、予算がつけば買い取りたいという話も出ています。

DUKE。:うまくいくと、通路の承諾料以上の利益が出そうですね。

三浦:はい、少なくとも2倍、うまくいけば6倍の利益を見込んでいます。ストーリーを描くという点では、DUKE。さんも同じですよね。DUKE。さんの書籍を読みましたが、消費者の視点と投資家の視点の両方でストーリーを描けるかどうかが儲けるカギになりますよね。

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