ドコモ、巻き返し策の実力 激安タブレット投入で独自サイト強化

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対応するデバイスを広げることで、家庭内でdマーケットの利用を促進するのがドコモの狙いだ。スマホの小さな画面ではアニメや動画は見にくいが、タブレットや大画面のテレビで楽しめるのは利点になる。

ただし、この新サービスがユーザーにとって“魅力”かと言えば、そうでもなさそうだ。

使い勝手に課題

現状では、サービスが急速に伸びていくのは難しい情勢。dマーケット自体が他のサイトより優位性があると言えないからだ。各サービスの使用料金を、月々の通信料金とともに支払いできる(キャリア決済)強みはあるが、ドコモの端末でしか利用できないため、使い勝手がいいとは言えない。ドコモの顧客流出が止まらないのは、こうした独自サービスの魅力をユーザーに訴求できていない、あるいは魅力を感じていないユーザーが多いからだろう。

もちろん、ドコモも手をこまぬいているわけではない。昨年末にはゲームやショッピング(物販)のサービスを開始するなど、dマーケットのコンテンツを広げている。今後も生活に関連したサービスに加え、ショッピング関連では旅行、ペット、教育分野なども拡充する方針だ。さらに、他社ユーザーにサービスを開放(現在はゲームのみ)することも検討している。

今回の「ドコモ スマートホーム」で、ユーザーがdマーケットをさらに活用できる環境は整った。今後はサービスを利用するユーザー数を増やすために、さらにコンテンツを広げ、いかに他社と差別化し、ユーザーに訴求していくかが勝負になりそうだ。

(撮影:今 祥雄)

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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