ドコモ、巻き返し策の実力 激安タブレット投入で独自サイト強化
対応するデバイスを広げることで、家庭内でdマーケットの利用を促進するのがドコモの狙いだ。スマホの小さな画面ではアニメや動画は見にくいが、タブレットや大画面のテレビで楽しめるのは利点になる。
ただし、この新サービスがユーザーにとって“魅力”かと言えば、そうでもなさそうだ。
使い勝手に課題
現状では、サービスが急速に伸びていくのは難しい情勢。dマーケット自体が他のサイトより優位性があると言えないからだ。各サービスの使用料金を、月々の通信料金とともに支払いできる(キャリア決済)強みはあるが、ドコモの端末でしか利用できないため、使い勝手がいいとは言えない。ドコモの顧客流出が止まらないのは、こうした独自サービスの魅力をユーザーに訴求できていない、あるいは魅力を感じていないユーザーが多いからだろう。
もちろん、ドコモも手をこまぬいているわけではない。昨年末にはゲームやショッピング(物販)のサービスを開始するなど、dマーケットのコンテンツを広げている。今後も生活に関連したサービスに加え、ショッピング関連では旅行、ペット、教育分野なども拡充する方針だ。さらに、他社ユーザーにサービスを開放(現在はゲームのみ)することも検討している。
今回の「ドコモ スマートホーム」で、ユーザーがdマーケットをさらに活用できる環境は整った。今後はサービスを利用するユーザー数を増やすために、さらにコンテンツを広げ、いかに他社と差別化し、ユーザーに訴求していくかが勝負になりそうだ。
(撮影:今 祥雄)
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