ポルシェ「パナメーラ」最新型は何がスゴいか 世界最速サルーンが7年ぶりに全面改良
ポルシェは6月28日、4ドアサルーンのパナメーラを7年ぶりにフルモデルチェンジし、ドイツ・ベルリンで披露した。日本では7月28日から販売を開始する。
2009年春のワールドプレミア以来、日本を含む世界中でヒットを博し、ポルシェに新たな局面をもたらしたパナメーラ。その2代目デビューについては、スクープ系メディアによる報道、あるいはメーカーからのティーザー動画配信もあって、もはや時間の問題とされてきた。
その観測を裏付けるように、先ずは6月25日の英国「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」にて、ごく軽微なカムフラージュを施したプロトタイプが、人気俳優にしてレーシングドライバーでもあるパトリック・デンプシーの操縦でプレビュー。そして3日後の28日、ドイツ・ベルリンにて、ついに正式なワールドプレミアを果たすことになった。
ポルシェ最新のデザイン言語が導入されている
新型パナメーラのボディは、ホイールベースが30mmアップの2950mm。全長5049mm×全幅1937mm×全高1423mmと、ともに若干大型化されたものの、初代からデザインの多くを受け継いでいる。しかしプロポーション&ディテールともに、現行911(991/2シリーズ)や718ボクスターなどに代表されるポルシェ最新のデザイン言語を導入。リアを20 mm低くしたことで引き締まったルーフラインも相まって、格段にスマートかつスタイリッシュになった。
また、先日のル・マン24時間レースでドラマティックな2連勝を得たLMP1マシン「919ハイブリッド」を思わせる片側4灯式のLEDヘッドライトも、新型パナメーラの独自性をタイムリーに物語っている。
一方、印象が変わったと感じさせるのはインテリアである。センターコンソールに配されたブラックのパネル面とインタラクティブなディスプレイは、スマートフォンやタブレットの見やすさに加えて、直感的な操作マトリックスと車両制御のための実用性を兼ね備えているとのこと。
また従来のハードキーとメーター類は大幅に縮小され、新しい「ポルシェ アドバンストコックピット」の中央に設置されたタッチパネルと、個別に設定可能なディスプレイに変更された。この新世代のメーターパネルは「ドライバーの情熱を受け止めつつ、古き良きアナログの感性をモビリティのデジタル表示に転換する」とポルシェは説明する。
さらにメーターパネルの中央に配置されたレブカウンターは、1955年のポルシェ 356Aに対する敬意を表しているという。長年ポルシェを愛してきたファンにとっては、心憎い演出まで行われているとの由なのだ。