マツダ「SKYACTIV」の次の技術は何が凄いか

コーナリングをより安全に速くする新技術

マツダが満を持して公表した驚きの新技術とは?

ほんの少し前まで、マツダといえば、新車購入時の値引きがスゴい分、中古の下取り価格がボロボロで、マツダのクルマを買い続けることになりかねなかった。「マツダ地獄」なんて言葉もあったほどだ。

クルマはそこそこいいものを作っていたし、走りも機敏でクルマ好きの評価は高かったけれど、はっきり言ってブランド力はさっぱり。それが、ここ4年ほどの間に変わった。東京の白金台や代官山などのお洒落エリアでも人気SUV(スポーツ多目的車)の「CX-5」をチラチラ見かけるようになり、先日の決算発表では売上高、経常利益ともに4期連続のプラスを叩きだした。

その背景にあるのは、「SKYACTIV TECHNOGY(スカイアクティブ・テクノロジー)」なる技術群を積んだクルマが世界中で評価されて売れているという事実と、「モノ造り革新」による継続的なコスト低減という努力であろう。スカイアクティブとはエンジン、トランスミッション、プラットフォーム(車台)などクルマの基本性能であるベース技術をゼロから見直して革新するというコンセプトだ。

マツダのコンセプトは「ご乱心」ではなかった

マツダがこの開発について詳細を明かしたのは、2010年のベルリンでのことだった。が、当時、ターボ付きのダウンサイズエンジンが流行の兆しを見せており、オートマも日本ではCVT、欧州ではDCTという機構が主流になりつつあった時代に、マツダの考え方は自然吸気のガソリンエンジンと常識外れに圧縮比の低いディーゼル・エンジンに加えて、旧来のステップATを新設するというものだった。

筆者も当時は、「フォードからも見放されて、とうとうご乱心か?」と思ったほどだ。もちろん、マツダの狙いは後に正しいと証明されることになるが、当時の流れに逆行する戦略を打ち立てていたのは間違いない。

2012年2月にスカイアクティブを積んだ初の新型車として「CX-5」が登場した段階でも、半信半疑の人が多かったはずだ。だが、期待はいい意味で裏切られて、発表後1カ月経った段階での受注台数は8倍と、当初の予想を遥かに上回るものだった。赤字続きで広告宣伝費もろくにない当時のマツダにとって、消費者の評価を商品の魅力で勝ち取ったと言っても過言ではない。その後も、新車が発表されるたびにヒットを続け、昨年新型に切り替わった「ロードスター」を持って、第6世代が出揃った格好だ。

次ページ絶好調マツダに抱いていた懸念
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 就職四季報プラスワン
  • コロナショック、企業の針路
  • ほしいのは「つかれない家族」
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
なぜ取締役会に出席しない?<br>会社側の苦しい「言い訳」

役員会に出席せず改善の兆しがない取締役は、機関投資家や議決権行使助言会社から厳しい目を向けられています。株主総会招集通知から、取締役・社外監査役の取締役会出席率を独自集計し、欠席の多い人のランキングを作成しました。安易な選任の実態は?