ホンダ「ステップワゴン」まさかの苦戦の理由 箱型の元祖は奥様方のハートに響いているか
ホンダが昨年4月に発売した5代目に当たる「ステップワゴン」が、思わぬ苦戦を強いられている。
日本自動車販売協会連合会が発表した2015年の新車乗用車販売台数の月別ランキングから、同クラスのミニバンの下半期(7〜12月)の数字を集計すると、直接のライバルとなるトヨタ自動車「ヴォクシー/ノア/エスクァイア」の3兄弟が計9万7540台、日産自動車「セレナ」が2万6921台に対し、ステップワゴンは2万9504台とトヨタの3兄弟に大きく水を空けられているだけでなく、2010年登場でモデル末期の現行セレナと拮抗している。
モデル末期の日産「セレナ」に及ばず
今年2月の車名別販売台数でもステップワゴンは5684台でトヨタの3兄弟(計1万5858台)はおろかセレナ(6569台)の後塵も拝してしまった。
1996年に登場した初代ステップワゴンは、横置きエンジンで前輪駆動、背が高く床の低い箱型キャビンという、現在の売れ筋ミニバンの定型を確立した画期的な車種だった。それまでの日本のワンボックス(1BOX)車は、エンジンを座席の下に置いて後輪駆動とする「キャブオーバー」と呼ばれるタイプが主流だったからだ。ステップワゴンは1997年から3年連続でミニバン新車販売台数第1位になった。
2001年に登場した2代目は、トヨタや日産から競合車が登場したためもあり、頂点に君臨することはなく、全長を短く、全高を低めた3代目も支持はいまひとつだった。しかし2009年10月にデビューした4代目は、原点回帰の設計思想が評価され、2010年に再びミニバンナンバー1に返り咲く。
しかし、今回の5代目ステップワゴンは新車投入から1年も経っていないのに初代や4代目のような新車効果が感じられない。いったい、なぜなのか。
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