ホンダ「ステップワゴン」まさかの苦戦の理由 箱型の元祖は奥様方のハートに響いているか

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ステップワゴンのライバル車、ヴォクシー

現にライバルのセレナはマイルドハイブリッド、トヨタの3兄弟はフルハイブリッドを設定している。JC08モード燃費を見ると、ステップワゴンは最高17km/Lで、セレナの16km/Lを上回るものの、ノア/ヴォクシー/エスクァイアの23.8km/Lには大差を付けられている。

しかも筆者の経験から言えば、ダウンサイジングターボは高速道路を多用した長距離走行では燃費が伸びるが、奥様方がこの種のミニバンを運転するメインステージである街中では、ハイブリッド車が圧倒的に有利だ。

それを懸念した筆者は開発者に「ダウンサイジングターボは男性には受けると思いますが、女性の評価はどうなのでしょう?」と質問をぶつけてみた。すると彼は「うーん」と唸ってしまった。

使い勝手は申し分ない

2列目シートの足元は広く作られている

試乗会で乗った限り、現行ステップワゴンの実力は、このクラスでトップレベルにあると確信している。なかでもターボエンジンと並ぶ現行型のトピック、跳ね上げ式のリアゲートの中に横開きの扉を仕込んだ「わくわくゲート」は、斬新な構造と使い勝手の良さに感心した。

ミニバンユーザーは、従来型の自動車ユーザーが思いつかないような車の使い方をする。たとえば2列目シートの足元が驚くほど広いのは、座った際にリラックスしたいからというより、小さな子供がフロアで着替えをしたり、大きな荷物をフロアに置いたりできるようにしたためだそうだ。

3列目シートへの出入りも、通常はスライドドアを開け、2列目を畳んで行う。しかしステップワゴンの開発者は、リアから出入りできないかを考えた。その結果生まれたのが、わくわくゲートだった。

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