ホンダ「ステップワゴン」まさかの苦戦の理由 箱型の元祖は奥様方のハートに響いているか

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内装は落ち着いた配色でまとめている

もうひとつの改革はインテリアだ。現行型ではデザイン家具を思わせる造形のインパネや、ブラウンやアイボリーといった落ち着いた色を起用したシートなどを取り入れることで、洗練の度合いを格段に高めており、奥様方の意見を採り入れたことが伝わってきた。

伸び悩みの原因はターボエンジン?

わくわくゲートは使いやすく、インテリアはセンスが良く、ドライブした印象も、静粛性、乗り心地、ハンドリングを含めて良好だ。となるとやはり、ターボエンジンが伸び悩みの原因ではないかと推測したくなる。

縦にも横にも開くわくわくゲートはとても使いやすい

ホンダはもちろんハイブリッドシステムを持っている。しかもフィットやフリードに採用されている小型車用は1モーター、アコードやオデッセイが積む中型車用は2モーター、レジェンドやNSX向けの大型高性能車用は3モーターと、車格に合わせて3種類のメカニズムを揃える。

このうち1.5Lエンジンを用いる1モーター式ハイブリッドは、ほぼ同じ全長を持つ3列シートのミニバンながら、ステップワゴンより低く幅広いボディを持つジェイドに搭載されている。やや大柄なボディを持つオデッセイには、2Lエンジンを採用した2モーター式ハイブリッドシステムが今年設定された。

ホンダはこの2車種でトヨタや日産のハイブリッドミニバンに対抗するつもりなのだろうか。しかしステップワゴンなどが属する5ナンバー箱形ミニバンは、独自のカテゴリーとして認識されており、3ナンバーで低めのボディを持つミニバンが取って変われるジャンルではないだろう。ハイブリッド仕様の投入こそが、5代目ステップワゴン浮上の鍵ではないだろうか。

森口 将之 モビリティジャーナリスト

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もりぐち まさゆき / Masayuki Moriguchi

1962年生まれ。モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『富山から拡がる交通革命』(交通新聞社新書)。

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