フレッシュネスの「ちょい飲み」は本気だった 日本酒の発酵酵母を使ったバンズがウリ

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そこで、アルコールへの対応を強化した業態として始めたのが、クラウンハウス。また、どうせなら喫茶店利用の客も取り込み、すべての時間帯で満遍なく収入を得るため、カフェタイムへの対応も強化し、スイーツのメニューを充実させている。

「フレッシュネスの既存店を改装した。井の頭公園へと抜ける道の途中にある非常にいい立地だったため、正直、ハンバーガーだけではもったいない土地だった」(船曵常務取締役)

1号店は売り上げが1.5倍アップ

フレッシュネス・常務取締役の船曵睦雄氏

吉祥寺は、学生や主婦、仕事帰りのビジネスマンなど、幅広い客層が集まる、にぎわいのある場所だ。そのためか、1号店は売り上げが改装前の1.5倍にアップするなど、好調にスタートを切り、半年後の今も調子を落とすことはないという。

とはいっても、船曵常務取締役によれば、反省点もいくつかあるのだという。最も大きな点が、“夜”度がまだまだ低いこと。場所柄もあって、客数は日に100~150人とまずまずではあるが、夜間利用はそのうちの約半分。

「ハンバーガーを主力にすると飲み需要の客は来づらいということに気づいた。日本ではハンバーガーといえばパンの一種だし、朝食や昼食のイメージが強い。ハンバーガーを主役にしてしまったことで、夜間強化という意味ではマイナス効果が出てしまったのではないか」(船曵常務取締役)

ここで思い出されるのが、ちょうど同じ頃、2015年の11月にオープンしたNY発のハンバーガーチェーン、シェイクシャック。グルメバーガーブームを後押しした存在でもある。同チェーンでも、アルコールとハンバーガーの相性を大きくうたっている。グルメバーガーブームや、こうした海外チェーンの動向は売り上げに影響していないのだろうか。

「雑誌で取り上げられるなど、注目が高まったというメリットはあるかもしれないが、正直なところ、あまり意識してない。ファストフード店とレストランは別なものだと考えている」(船曵常務取締役)

店内はビールの樽をあしらうなど、アルコールを出す店としてのイメージを前面に押し出している

そこで今回オープンした2号店では、ハンバーガーやフレッシュネスのイメージをぐっと押さえた。内装はダークな木目を基調に、ビールの樽をあしらうなど、アルコールを出す店としてのイメージを前面に押し出している。横浜スタジアム近くという立地から、大画面モニターを取り付け、スポーツバーとしての機能も備えた。

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