英国のEU離脱、欧州の歴史は逆回転するか

西側政治全体の崩壊が始まりかねない

 6月19日、英国民が23日にEU離脱を選べば、欧州の歴史は逆回転を始めるかもしれない。写真は離脱を支持するバナーを掲げる人々。ロンドンで15日撮影(2016年 ロイター/Stefan Wermuth)

[ブリュッセル 19日 ロイター] - 英国民が23日に欧州連合(EU)離脱を選べば、欧州の歴史は逆回転を始めるかもしれない。離脱が決まれば、第二次世界大戦および冷戦後の秩序に基づく政治、安全保障の構造は崩れ始めそうだ。

辛くも離脱を免れた場合でも、論争が生んだ不快な記憶、EU問題をめぐる国民投票の広がり、そして欧米双方におけるグローバル化および国際化したエリート層への反発は、すぐに消えそうにはない。

どれほどの勢いで「感染」が広がるか

離脱が決まった場合、どれほどの勢いで「感染」が広がるかは分からない。ただ、主要国がひとつEUを去る、というだけでは済まないのは確かだ。

歴史家でポーランド前首相のトゥスクEU大統領は、旧ソ連に押し付けられた共産党支配の打倒とEU加盟に向けた闘いに加わった人物でもある。壁や国境を挟んで間違った側にいることの意味を痛感してきたトゥスク氏は先週、「ブレグジット(英国のEU離脱)が決まればEUだけでなく、西側政治の文明全体の崩壊が始まりかねない」との危惧を示した。

例えキャメロン英首相が土壇場で世論をEU残留に傾かせることに成功したとしても、国民投票をEUとの条件交渉のテコに利用した首相の戦術を他の加盟国が真似する恐れがあると、トゥスク氏は指摘した。

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