ペッパーがベルギーの病院で採用されたワケ 「ナイスなロボット」のポテンシャル

拡大
縮小
写真をクリックすると動画サイト(英文)にジャンプします

ベルギー・オステンドにあるAZダミアン病院に受付係として雇われた人型ロボットのペッパーは、この病院で最も新入りだ。

「私の名前はペッパーです。何かお手伝いできることはありますか?」

ペッパーが採用された理由は明快だ。19カ国語を話せ、病院内の地理にも明るく、入院患者への接し方も完璧だからだ。

医療向けの機能強化を担当したベルギー企業ゾラ・ボッツのファブリス・ゴフィン共同CEO(最高経営責任者)は、身長が約120センチのペッパーは「革のジャケットをまとったアーノルド・シュワルツネッガーのようなロボットとは違う」と説明。この「ナイスなロボット」に対する反応は、今のところ、なかなかだと述べている。

安心感を与えて患者を笑顔に

ペッパーは1回の充電で20時間連続の稼働が可能。歩調は時速3キロとゆっくりしているが、相手次第ではさらに緩めることができる。

ペッパーは最初の1週間、産科病棟で勤務した。母親の一人は「ロボットであれば、安心できる人もいるかもしれない」「うちの子は気兼ねせずにペッパーに手をのせていた。赤ちゃんを怖がらせなかったのは、とても大切なことだ」などと感想を語った。

この病院ではペッパーによる応対が、新たな体験につながるかもしれない。患者を笑顔にすることも、その一つだ。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT