DV騒動が泥沼化…夫婦を壊す「べき論」の暴走 夫の暴力に、妻は大掛かりな報復行為で返す

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⑤ 警戒心

特徴:警戒心が強い人は、用心深く謙虚です。しかし度を超せば、警戒心が猜疑心となり、謙虚が劣等感となります。また、不安で情報過多になっているので、物を捨てられない人も多くいます。

対策:情報の取捨選択をしましょう。情報が多すぎることによって見えなくなるものも増えてしまいます。相手のアラ探しなどせず、そして、相手にレッテル貼りをしないようにしましょう。

⑥ 自立心

特徴:自立心が強い人は、長いものに巻かれません。しかし度を超すと、独善的になり、誰に対しても反抗的・批判的態度をとってしまいます。後先考えず、また黙っていられず、誰彼かまわず絡んでしまいます。

対策:周囲に目を向け、空気を読みましょう。そして、その都度、深呼吸をし、いったん落ち着いて、相手の「売り言葉」に「買い言葉」で返すのはやめましょう。軽率に言い返しても関係が泥沼化するばかりです。

「べき論」の扱いはこんなにも難しい

この連載で何度も述べていますが、「べき論=コアビリーフ」は、目標達成への原動力になるものですから、持っていなければ困るものです。しかし「べき論」は、自分の目の前で裏切られ、その裏切りの度合いが大きければ大きいほど、強い怒りとなって表出するという、扱いの難しいものでもあります。

ですから、自分の「べき論」を大切にする反面、過度にパートナーへ押しつけることで、取り返しのつかない悲劇を生まないようにしましょう。

アンガーマネジメントに興味を持たれたかたは、拙著『パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)をご高覧ください。

小林 浩志 日本アンガーマネジメント協会認定ファシリテーター

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こばやし こうじ / Kobayashi Koji

 

青山学院大学大学院法学研究科修了(法学修士)。
横浜市戸塚区で社会保険労務士・行政書士の事務所を経営する傍ら、社会人大学院でパワーハラスメントの法的・実務的対策を研究。パワハラ防止策の有効なツールとしてのアンガーマネジメントを数多くの企業、学校、病院等へ紹介している。
・特定社会保険労務士、行政書士、第一種衛生管理者
・公益財団法人21世紀職業財団認定セクハラパワハラ防止コンサルタント(客員講師)
・一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会認定ファシリテーター
・日本スポーツ法学会会員
著書に『パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)、『現場監督のための 早わかり労働安全衛生法』(共著、東洋経済新報社)などがある。

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