「トヨタは超二流」に込めた章男社長の覚悟 減益予想で迎えた株主総会、株主の反応は?

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前2016年3月期は過去最高の業績となったものの、急速に進んだ円高の影響もあり、2017年3月期は4割の営業減益を予想している。しかし、業績への懸念や円高対策を問う声はほとんどなかった。

質問に立った株主の何人かはトヨタ車への愛情を語り、質問というよりはトヨタに対する要望や意見が目立った。モリゾウ(豊田社長のレース活動時のニックネーム)に対して、レースへの出場機会が減っていることを惜しむ声もあった。

「豊田社長に憧れている。命あるかぎりトヨタのことは絶対に応援していく」といった激励の言葉も飛び出すなど、終始和やかな雰囲気だった。

経営陣への突っ込みが足りなかった?

帰路、74歳の男性株主は「たくさん配当をもらっているし、経営に対して不満はない。ただ、円高への対応策などを聞きたかった。質問する株主ももう少し勉強したほうがいいね」と話してくれた。

株主と経営陣の主なやりとりは以下の通り。

FCVのミライは今後大きく育つか(撮影:梅谷秀司)

――燃料電池車(FCV)と並行して電気自動車(EV)をもっとやったほうがいいのではないか。

加藤光久副社長:CO2フリーを目指して電動化に向かっている。今はハイブリッド車(HV)とプラグインHVだが、その先はFCVとEVに力を入れていかないといけない。まだしばらくはいろんな技術開発をやっていく。EVはバッテリー技術が短距離には向いているが、まだ長距離は難しい。究極の車としてFCVのミライを発表した。棲み分けながら、EVの開発もやっていく。

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