トヨタ「オーリス」今さらHVを追加した理由 実は4代目プリウスのDNAが宿っている

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ハイブリッド仕様が追加されたトヨタ「オーリス」(写真はトヨタグローバルニュースルームより)

トヨタ自動車の「オーリス」というクルマをご存じだろうか。フォルクスワーゲン(VW)「ゴルフ」、メルセデス・ベンツ「Aクラス」、BMW「1シリーズ」、アウディ「A3」など世界的な激戦区ともいえるCセグメントに属する5ドアハッチバック車だ。初代は2006年に登場。現行モデルとなる2代目は2012年から日本国内で販売している。

オーリスがハイブリッド車仕様を初めて追加

そのオーリスが今年4月にハイブリッド車(HV)仕様を初めて追加して発売した。排気量1.8リットル(L)エンジンとモーターを組み合わせたパワートレーンを軸に、ガソリン1リットル当たり30.4キロメートル(30.4km/L、JC08モード)の燃費性能を達成。車両本体は262万円からという価格設定だ。オーリスはこのほか1.2L直噴ターボ、1.5L、1.8Lの自然吸気(NA)エンジンを搭載するモデルも取り揃えている。

それにしても現行モデルの登場から4年。「何を今さら」という感も正直拭えない。HV専用モデルを除いて考えてみると、トヨタは販売台数の多い売れ筋の車種にHV仕様を設定していることが多い。半面、オーリスの2015年の日本での販売台数は約8000台で売れ筋車種の1カ月分にも満たない。月間平均に直せば700台弱と、自動車業界であまり売れていないクルマのことを揶揄する「3ケタクラブ」の常連で、オーリスの存在自体を知らない読者も少なくないのではないだろうか。

現行オーリスは初代よりも全高を下げ、シャキッとした直線基調のエクステリアを採用。当時「常識に尻を向けろ!!」と言うテレビCMが話題となったが、クルマそのものは鳴かず飛ばず。2013年と2015年の2回にわたって人気アニメ「機動戦士ガンダム」とコラボしたカスタマイズカー「シャア専用オーリス」が限定発売され一部のファンから好評を受けたが、全体の売れ行きを押し上げる要因にはなっていない。

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